ふるさと納税に純金?
スマホの画面に現れた、小さな金色の誘惑

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※登場人物は全て仮名です。個人の体験談を参考に作られたお話。

ふるさと納税の純金に魅せられたわたしのお話

あれは、去年の12月ごろ、夕飯の下ごしらえを終えて、ソファに転がり込んだ午後三時。子どもの帰宅まであと一時間半のリラックスタイム。

この時間が一日で一番自由な時間だ。何気なくスマホを開いて、いつものようにふるさと納税のサイトを眺めていた。

今年の限度額はまだ使い切っていない。お米かフルーツか、それとも定番のお肉にするか。毎年同じような悩みを繰り返しながら、ランキングページをスクロールしていく。そんな時、ふと目に留まったのが「純金」という文字だった。

え、ふるさと納税に純金?あるの?

知らなかった世界が、そこにはあった

クリックすると、そこには見たこともないような返礼品の数々が並んでいた。K24の小判、金の茶托、純金の箸置き。一つ一つの寄付金額を見て、思わず画面を二度見する。30万、50万、中には100万円を超えるものまで。

ああ、そっか。お金持ってる人は、ふるさと納税でこういうの選ぶんだ。

当たり前のことなのに、なぜか新鮮な発見だった。私がいつも見ているのは5万円以下のページばかり。でもその上には、こんな世界が広がっていたんだ。まるで隠し階段を見つけたような、ちょっとした冒険心が湧いてくる。

そういえば昨日、スーパーで298円のトマトと198円のトマトでどっちにしようか五分くらい悩んでたっけ。その時の真剣さと、今画面に映っている金額のスケールの違いに、思わず苦笑いが漏れた。

口コミ欄には、人の人生が詰まっている

好奇心に負けて、一番高額な純金の工芸品をクリックしてみた。120万円。画面に表示された金の置物は、確かに美しかったけれど、正直私の部屋には似合わない気がする。

地域とつながりのある熟練の職人さんがひとつずつ丁寧に仕上げている品

でも、気になるのは口コミ欄だった。

こういう高額な返礼品を選ぶ人って、どんな人なんだろう。どんなコメントを残すんだろう。スクロールする指に、少し力が入る。

「亡くなった父の遺産の一部で申し込みました。父が金が好きだったので」 「開業10周年の記念に、自分へのご褒美として」 「投資の一環として。金は安定資産なので」

ひとつひとつのコメントに、その人の物語が透けて見える。誰かの喜び、誰かの決意、誰かの記念。画面越しに、知らない誰かの人生の一コマに触れている感覚。これが、ふるさと納税の口コミ欄を見る醍醐味だった。

普段見ているお肉やフルーツの口コミも楽しいけれど、こういう高額品の口コミには、また違った重みがある。

K24という響きに秘められた、小さな夢

そのまま「ふるさと納税 K24 純金」で検索してみた。すると、工芸品だけじゃなくて、アクセサリーも出てくることに気づいた。

純金のネックレス、ピアス、リング。こちらの方が金額は比較的控えめで、10万円台から選べるものもある。といっても、私の限度額からすると、まだまだ遠い世界だけど。

ふるさと納税純金のアクセサリーなら欲しいかも・・・


純金ブレスレット(楽天ふるさと納税)

見ているだけで何だか楽しくなってきた。

K24って、24金、つまり純度99.99%の金のことだ。高校の化学で習ったような、習ってないような。たしか金は柔らかいから、アクセサリーには18金とか使うことが多いんだっけ? でもK24でアクセサリーを作る技術もあるんだな。

ふと、隣の部屋で眠っている娘の顔が浮かんだ。この子が大きくなって、もし成人式を迎えたら。その時、純金のアクセサリーをプレゼントできたら素敵かもしれない。

いや、待て待て。成人式まであと十何年もある。その頃にはもっと収入が増えて、ふるさと納税の限度額も上がっているかもしれない。夫が転職に成功するかもしれないし、私もパートの時間を増やせるかもしれない。

そんな未来の「もしかしたら」を想像するのも、悪くない。

日常の中の、ささやかな気づき

結局、その日は純金の返礼品を選ばなかった。当たり前だ。代わりに選んだのは、いつもの3万円のお米と、2万円の鮮魚セット。現実的で、確実に家族が喜ぶもの。

でも、純金の返礼品を見つけたことで、何か少し視野が広がった気がした。

ふるさと納税って、ただの節税対策じゃない。それぞれの人が、それぞれの予算の中で、それぞれの夢や目的を叶えるための仕組みなんだ。ある人にとっては日々の食卓を豊かにするお米であり、ある人にとっては資産価値のある純金であり、ある人にとっては大切な誰かへの贈り物になる。

私が選んでいるお米も、誰かが選んでいる純金も、同じように価値があって、同じように誰かの暮らしを支えている。そう思うと、なんだか嬉しくなった。

画面の向こう側にいる、知らない誰か

「ママー、ただいまー!」

子どもの声で、現実に引き戻される。時計を見ると、もう四時半を回っていた。一時間以上、ふるさと納税のサイトを眺めていたらしい。

「おかえり。おやつ食べる?」

いつもの会話。いつもの時間。でも、今日はほんの少しだけ、世界が広く見える気がした。

夜、寝る前にもう一度だけ、あの純金のページを開いてみた。今度は口コミ欄をもっと丁寧に読んでみる。

「長年の夢だった金のアクセサリー、ふるさと納税で手に入れられて感激です」 「コツコツ貯めた限度額で、ようやく購入できました」

ああ、この人も私と同じように、限度額を気にしながら選んだんだ。何年も前から計画していたのかもしれない。そう思うと、画面の向こう側にいる知らない誰かが、急に身近に感じられた。

今はまだ遠い、けれど確かにある未来

K24の純金アクセサリー。今の私には手が届かない。でも、いつか。いつか、娘の成人式に。あるいは、自分の還暦祝いに。もしくは、夫との結婚25周年に。

そんな「いつか」のために、このページをブックマークしておこう。スマホの画面をタップして、お気に入りに追加する。

今日見つけたのは、純金の返礼品だけじゃない。自分の暮らしの中に、小さな夢を置いておく場所を見つけたんだ。今はまだ遠いけれど、確かにそこにある未来。

明日からまた、いつもの日常が始まる。洗濯して、掃除して、夕飯を作って。でもその日常の中に、ほんの少しだけ、金色の輝きが混ざっている。それだけで、毎日がちょっと特別に思えた。

スマホの画面を閉じて、電気を消す。暗闇の中で、今日見た純金の輝きを思い出す。

ふるさと納税で純金を選べる日は、まだ遠い。でも、その日を夢見ることは、誰にでもできる。そして、その夢こそが、明日を生きる小さな励みになるのかもしれない。

そんなことを考えながら、私は眠りについた。明日もまた、ふるさと納税のサイトを開くだろう。今度は何を見つけられるか、それもまた楽しみだ。

 

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